築６０年離れのガレージを改装　気ままに過ごせるワンルームへ

ご夫婦で住われているご主人のD様は息子夫婦との同居が決まったことをきっかけに自分のための部屋を作りたいと考えました。

離れには農作業スペースとなっていたガレージ。

このガレージは日当たりが一番良い位置、母屋につながる出入り口があり、D様とご家族のプライベートが適度に守られる距離感。

今回はこのガレージのリフォームを決めました。

内装はナチュラルな無垢の壁と床で明るい仕上げにまとめ、時折奥様と過ごすことを考え対面キッチンと畳を設えました。

将来の生活スタイルも考慮してワンルームで完結できる間取りに変更。

同じ敷地内に家族とつかずはなれず、離れのガレージは気ままに過ごせるワンルーム空間に生まれ変わりました。

リフォーム前

離れ１階のガレージ

左側には離れへの出入り口

階段下

築60年は経過している離れのガレージは、住居への出入り口と既存の梁と柱が間取りを計画する上で大きなポイントとなりました。

構造上取り払うことのできない既設の丸太梁は天井高を確保するためにあえて現しとし、インテリアとして活用。物置になっていた階段下のスペースはキッチン収納へと再生。 　

離れのアクセスの良さを残すために床の高さを合わせ段差を最小限に、玄関を新設し出入り口は新しい引き戸を増設。お互いのプライベートに配慮しながら意識し合える距離が確保されています。

リフォーム後

オープンな対面キッチン。ワンルーム生活の効率に配慮し、キッチンから玄関ホールやトイレ、浴室などに移動しやすい回遊動線を取り入れました。

太く低い梁は強度が十分だったため、塗装し直して活用。新しい木が基調の空間に変化を加えています。

ガレージだった場所が、無垢の杉を採用した床と壁、障子から広がる光と漆喰塗りの白い壁が面積以上の広がりを感じさせるワンルームに生まれ変わりました。

冷蔵庫上の壁面に取り付けた棚や木製の収納家具はオリジナル造作

母屋への移動も考え玄関の段差は最小限に。

窓下のTVボードと引き戸は、全体の雰囲気に合うよう無垢材で造作。

面積のバランスを考え水回りは一箇所に集約。

随所に設置した棚や手すり

収納たっぷりのウォークインクローゼット

持ち上げた床の高さに合わせて設置したウッドデッキ。

緩やかな階段、随所に設置した手すり、建具のほとんどに採用した引き戸など、バリアフリーの面にも配慮したリフォームとなりました。