私たちの家造り

美杉の森の恵み

私たちが暮らす三重県は、紀伊半島の東に位置し、雨の多い地域として知られています。
三重・奈良・和歌山を含む紀伊半島全体は、実に72%が森林で、
和歌山の紀州材、奈良の吉野杉、紀伊半島南部の熊野材は、古くから銘木として全国的に知られています。
三重県の森林も、同じ環境で育つ銘木でありながら、知名度を上げることができなかったというだけで
他の地域の後塵を拝しています。

トヤオ工務店のルーツが三重県美杉村(現在の津市美杉町)ということもあり
美杉の森を守る仲間たちの協力を得て
トヤオ工務店では、地域の銘木である美杉の森の木材を使って、家造りを始めています。

杉の植生分布
参考:林野庁HP 森林生態系多様性基礎調査第3期(平成21~25年度)

桧の植生分布
参考:林野庁HP 森林生態系多様性基礎調査第3期(平成21~25年度)

三重県いなべ市

月別平均降水量と平均気温
平均年間降水量 2,277mm
年平均気温 14.8℃
(参照:いなべ市役所HP)

三重県津市美杉町(粥見)

月別平均降水量と平均気温
平均年間降水量 2,058mm
年平均気温 14.5℃
参照:気象庁HP気象統計)

奈良県吉野町

月別平均降水量と平均気温
平均年間降水量 2,124mm
年平均気温 14.2℃
(参照:気象庁HP気象統計)

左から、弊社代表の鳥谷尾、もりずむ藤﨑代表、三浦林商で働きたいと志願してきた新人の方、三浦林商三浦代表

新月伐採

私たち地球上の自然界は、太陽と月の影響を受けています。
新月期の樹木は、水の吸い上げが減少し、植物として停滞期に入り、
木の表皮に近い部分でカビや腐朽菌の餌になるデンプンなどの栄養分が、それらを寄せ付けないフェノール成分へと変わります。
このため、新月期に樹木を伐採すると、腐りにくく・カビにくい・狂いにくい特徴を持ち、
さらに色ツヤと香りのよい丈夫で良質な木材になると言われています。

日本では良い木材を得るには「木が眠っている」時に伐採すると良いことを、古くから知恵として知られています。
オーストリアの先住民族・アボリジニにも「新月の頃に伐った木は虫がつかないし、長持ちする」という言い伝えがあったということです。

木が眠る時期とは、春夏の成長期が終わり、長い冬が始まる11月から12月のこと。
美杉の森では、伐採を10月~3月の新月期に行っています。

新月伐採は、化学的な立証がまだまだ十分ではありません。
美杉の森を管理している、NPO法人もりずむと三浦林商では、
大学の協力を頂き、デンプンや水分について実測調査を行なっています。

試験用の木材サンプル採取

(参照:三浦林商HP写真4枚)

デンプン質の調査

試験用樹木

大学の研究室における試験

原木の伐採は、チェーンソーを使います。

最新の注意を払いながら、倒す方角を決め、まずはじめに、倒す側に縦方向に三角の切込みを入れます。

反対側からチェーンソーで切り入れ、クサビを打ち込みながら、深く切り入れて行き、倒木させて、伐採完了です。

葉枯らし乾燥

伐採後、枝払いをせず、葉が付いたまま、伐採場所の山中で自然乾燥を行います。
杉は3ヶ月以上、桧は1ヶ月ほど、ゆっくりと乾燥させることで、色艶、さらに香りも増し、収縮が少ない安定した木材になります。

原木搬出

山間にワイヤーを張り、運搬用の機械を使って木材を運び出します。


山の中から、伐採した原木を搬出することは、容易ではありません。原木の伐採に適さない夏の間に、林道を造り、冬の伐採に備えます。原木は、木材用グラップルの付いた重機でを搬出します。

一次製材

美杉町にある、三浦林商の製材所で一次製材を行います。
原木は、水分を含んでいるため乾燥収縮を考慮して加工されます。

1883年(明治16年)に植林され、132年後の2016年(平成28年)に伐採された杉の年輪。太平洋戦争(1941年12月7日~1945年9月2日)のころは、山の手入れが悪くなり、年輪が密になっていることがわかる。

天然乾燥

原木は、伐採後すぐに山から搬出され、一次製材され木材になります。
伐採して間もないも原木を製材するわけですから、この木材には、大量の水分が貯えられています。
原木に含まれている大量の水分を抜くには、1~2年かけて自然に天然乾燥させるか、
化学燃料を燃やし人工的に短時間で強制乾燥させる人工乾燥をさせるかどちらかです。

天然乾燥は手間がかかるため敬遠され、一般的には人工乾燥されます。
人工乾燥された木材は、割れが少ないので重宝されますが、表面の艶はなくなり、木材は繊維の粘りがなくなってしまいます。
木の特性が変わってしまうのです。

天然乾燥の場合、木材を屋外で半年、もう半年~2年を屋内でゆっくりと乾燥させ、含水率を25%以下に下げていきます。
木が本来もつ粘りや香り、艶を残しつつ、最も大切な油分を保つ事ができます。
これは家の寿命にもかかわることです。

私たちは、手間もコストも時間もかかりますが
木の特性が変わらず、無駄なエネルギーも使うことのない「天然乾燥」にこだわっています。

NPO法人もりずむの木材乾燥倉庫。
半年~2年、屋内でゆっくりと乾燥させ、木材の含水率を25%以下に下げていきます。

木材は、一本一本丁寧に確認して、表しで使える面を管理しています。

板材は、立て掛けることで、よりいっそう乾燥が進みます。

ウッジョブ! 神去なあなあ日常

映画「WOOD JOB!」
撮影舞台は、美杉の森!

美杉町は、映画「WOOD JOB!」の舞台となりました。長澤まさみが演じる「石井直紀」は、神去村(美杉町)に暮らすマドンナ。伊藤英明が演じる 「飯田与喜」が勤務する中村林業は「三浦林商」がモデルになっています。

染谷将太が演じる都会育ちの少年「平野勇気」は、ひょんなことから、ケータイも圏外で、コンビ二もない神去村の「中村林業」で働くことになります。まったくの未知なる世界に飛び込んでしまった一人の若者の成長を軸に、繰り広げられる感動の物語。

キャスト
長澤まさみ (石井直紀)
伊藤英明 (飯田与喜)
染谷将太 (平野勇気)
優香(飯田みき)
西田尚美中村祐子)
マキタスポーツ(田辺巌)
有福正志(小山三郎)
近藤芳正(林業組合専務)
光石研(中村清一)
柄本明(山根利郎)

映画「WOOD JOB!」
公開日: 2014年5月10日
監督: 矢口史靖
原作者: 三浦しをん

参照:東宝株式会社HP